おはようございます。大阪の行政書士はるかぜ法務サポート事務所の安田です。

 誰もが向き合うべき大切な内容だと感じ、まとめてみました。

1.なぜ今「人権」なのか。

 現在、ビジネス界では「ビジネスと人権」への対応が急務となっています。これは単なる倫理的な問題ではなく、企業が持続可能(サステナブル)であるための法的・社会的義務へと変化しています。
 事業者は、単に利益を追求する集団ではありません。地域社会に支えられて存在する組織として、誰もが尊厳を持って生きられる社会を作る責任があります。

2.事業者が直面する新たな「法的義務」と社会的要請

 近年の法改正や国際的なガイドライン(※)により、企業には「人権デュー・ディリジェンス」の実施が強く求められています。

(※)人権デュー・ディリジェンス(人権DD): 自社や取引先において、強制労働や差別などの人権侵害が起きていないかを調査・是正し、その過程を公表する継続的なプロセスのこと。

3.地域で支える「権利擁護」へ

 ① 高齢者や障害者の「成年後見制度」への支援

  認知症や障害により判断能力が不十分な方々の財産や権利を守る成年後見制度は、地域における権利擁護の要です。専門団体への寄付、従業員のボランティア休暇制度を通じた市民後見人活動の奨励など具体的な支援のあり方を検討します。

 ②「子ども食堂」への協力・連携

  経済的な困窮や孤立状態にある子どもたちの「食」と「居場所」を守ることは、次世代の人権を守る活動です。地域の拠点への食材・資金提供、または社内設備を活動場所として開放する等の可能性を模索します。

(※)権利擁護(アドボカシー): 自分の意思を伝えることが困難な人や、社会的弱者の立場にある人の権利を、周囲が代わって守り、支える活動。

4.人権を「自分事」にするために

「人権」と聞くと遠い国の話に聞こえるかもしれません。しかし、人権とは「誰もが自分らしく、安心して暮らせる権利」です。

 ・家族の視点: 自分の親が認知症になった時、適切に権利が守られる社会であってほしい。

 ・将来の視点: 自分の子どもたちが、地域で孤立せずに健やかに育ってほしい。

地域の権利擁護を支えることは、「自分たちの将来が守られる社会」を自ら作ることに他なりません。

 地域の一員として、目の前の方に何ができるかを自問自答し続けてほしいと願っています。
 また、カスハラ防止と同様に「会社が社員(自分たち)を守ってくれる人権対応」ができていない企業は、グローバル市場や公共事業から排除される、あるいは採用市場で選ばれなくなるというビジネス上のリスクがあることを理解し取り組んでいくことが必要です。

 小さな配慮の積み重ねが、揺るぎない信頼を築きます。誰もが尊重される社会の実現に向け、今日から一歩、共に歩み始めましょう。